写真撮影を上達させるのに、桜は良い被写体だと思います。撮る位置や時間帯を少し変えることで、様々な作品を生み出せます。
プロ カメラマンによる、桜を撮る6つの手法を紹介します。写真下のキャプションは、交換レンズの焦点距離(フルサイズ・35mm判換算)と絞りです。
ボケを意識する
絵画と同じく背景は重要です。「主役」以外の表現をどうするか工夫していますが、ボケも選択肢になります。
被写体により近づき、背景をより遠くにすることが、ボケさせるコツです。
ボケの「絵柄」にも注目。上の作例でいえば、ピンクと緑のバランスや、主役を引き立つ構図を探っています。角度や位置をかすかに変えるだけで効果があります。
風景として人をいれる
桜を楽しむ人は多くて撮影しにくいと感じるかもしれませんが、むしろ文化の風景として撮るのもアリではないでしょうか。
顔が判別できないくらいに写り込む分には、肖像権侵害にはなりません。
朝焼け夕暮れに撮る
薄雲で太陽が昇る/沈む時間帯は、光の色が豊かでユニークな作品にしやすいです。
露出補正をマイナスにすると、色が濃くなります。
街の夜桜を探す
夜桜であっても都会なら、街路灯や看板などに照らされるので、三脚がなくても写せます。
アップで写す
望遠レンズやマクロ(接写)レンズを使い、桜花を大きく狙います。
大きく写すと前後のボケが強くなり、ピントを合わせるのが難しので、フォーカスはむしろマニュアルの方が楽です。
概ねのフォーカス位置を決め、体を数センチ前後させてピントを合わせます。電子ファインダー(EVF)や背面液晶で拡大表示して行う方が確実です。
野鳥を狙う
早春は葉が少ないので、花を啄むメジロやヒヨドリを見つけられることが多いです。
野鳥の撮影はシューティングゲームのような難しさと面白さがあります。ファインダーを覗きながら狙う時間が長くなるので、個人的には光学ファインダーを備える一眼レフをお勧めします。