発電所から家庭まで電気の流れを、簡単に解説します。
家にあるコンセントの元をずーっと辿ると、発電所に行き着きます。
記事初出:2020年9月
電気を作る発電所
日本では電気を作る手段が大きく分けて4つあります。かつて3大発電法と言われましたが、太陽や風など自然の力を電気に変える手段が加わりました。2020年は、発電の約7割は火力です(各発電の実績 2020年5月)。
- 再生可能エネルギー
- 太陽・風・地熱・バイオマスなど利用してもなくならない電力源のことで、自然エネルギーともいう。この定義からすると水力発電も含むが、古くからあるため別項目とされることが多い。
鉄塔と変電所により送電
発電所から送られる電気は、複数の変電所を通り届けられます。イラストでは「変電所」と一つにまとめましたが、実際は何度も変電所を通過し、その度に電圧を下げていきます。
- 超高圧変電所
- 一次変電所
- 中間変電所
- 配電用変電所
家庭や小さな事業所では100Vか200Vですが、大きなビルや工場では154,000〜6,600Vという高電圧で利用されています。
高電圧で送る理由は、ジュール熱
利用される電圧よりも高く送るのには理由があります。電圧が低いと熱になって電気が一部逃げてしまう(送電ロス)からです。電気を流した際に発生する熱を、ジュール熱といいます。
電柱のバケツで配電
電柱の上にあるバケツのような円柱の物体は、柱上変圧器という名前です。これも電圧を落とす役割を担っています。6,600Vで受けたものを200Vや100Vにして、住宅などへ送電。