
Googleアドセンスは、ウェブメディア運営に大きく寄与しています。
しかし最近は「収益が伸びない」「詐欺広告が出てしまう」といった悩みが少なくありません。
この記事では、ウェブメディア編集者(以下、媒体側)による、アドセンスの運用から見えてきた課題と対策について案内します。

収益は広告ごとに大きな差がある
アドセンスは、ユーザーごとに最適な広告を、AIが表示してくれる仕組みです。基本的には収益の最大化が、自動で行われています。
しかし、広告レビューセンターで広告個別に収益額をチェックすると、かなりの差があることがわかりました。
また、見た目が同じ広告を、別のものとして複数配信されることがしばしば。おそらく、表示される相手(ターゲティング)の効果測定のためでしょう。
これは媒体側とって問題。同じデザインの集計が分散され、低収益の広告に気づきにくいのです。
自動任せでは損をする?
Googleのシステムは広告主の目的(CV獲得)に適うため調整されるようですが、媒体側の収益を常に最大化してくれるとは限りません。
実際、低収益の広告や広告主をブロックした後に、“ページのインプレッション収益”が上がったことを、期間を変えて何度か確認しています。ただし、他要素が多いため、ブロックが収益に貢献したとは言い切れないことはご理解ください。
詐欺広告は、媒体の信用を落とす
残念ながら詐欺広告やグレーな広告はなくなりません。
怪しい広告が表示されると、読者の信頼を損ねるでしょう。また、せっかく読んでくれた人が詐欺被害にあっては申し訳ないわけです。
近い将来、怪しい広告はより自動で弾かれることになると思います。しかし、それまではウェブメディアの品質管理として、広告チェックは不可欠です(アドセンスの仕様上、事後チェックにはなりますが)。
読者の安全と収益の適正化のために、アドセンス運用にも「編集者の目」を向けることが、媒体側の責任だといえるでしょう。
《ウェブメディアができる対策》へつづく