年末になると一般ニーズも高まるフリー素材ですが、利用規約をきちんと確認しないと、対価を請求されることがあります。
先日のニュースで、他人のイラストを使ったことが発覚し、賠償金を請求されたケースが報道されました。
「フリー素材」と検索しても、確認必要
khbの報道によると、小学校教員が「フリー素材」と検索して使った、とのこと。どうやら配布元の利用規約を確認していなかったようです。
Googleで「フリー素材」と検索しても、結果のすべてが同じ利用規約とは限りません。また、関係ない画像がヒットすることもありえます。
利用規約を守ることは、利用許諾してもらう代わりです。
著作権とフリー素材について
著作権は、作者(もしくは譲渡された者)の権利です。ただし、作られたものが「著作物」である場合に限られます。
- 著作物
- 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。(著作権法 第一章第一節)
ざっくり解説すると、著作権とは、著作物の扱われ方をコントロールできる権利。
フリー素材のほとんどが著作物にあたるため、著作権が発生しています。そのため、利用規約のチェックが重要なのです。
「フリー」とは、必ずしも無料という意味ではありません。有料サービスもあります。
「著作権フリー」や「ロイヤリティーフリー」と表記されることがあるのは、価格ではなく利用回数が「フリー」ということです。
作品を大切に
芸能人や著名企業による著作権侵害のニュースをたまに見かけます。
著作権法を知らないとしても、他人が作ったものを許可なく、なぜ使えるのか不思議です。
特に写真やシンプルなイラストは「さっと作れる」からと著作権を蔑ろにする人が多い気がします。
簡単なようでも、機材選定・知識・経験を元に制作されているため、大切に扱ってほしいものです。