のらぼう菜の収穫が今年も始まりました。川崎市多摩区などで栽培されてきた伝統野菜です。
- のらぼう菜
- ナバナと違い苦みが少なく、甘みのあるやわらかい食感。アブラナ科の一種で「のらぼう」と呼ばれる。収穫時期は2月下旬〜4月。
鎌倉時代に伝わったとされる
鎌倉時代、北条政子の妹が稲毛三郎重成(稲毛重成)と結婚するときのらぼう菜の種を持参した、という説があるそうです。それで、現在の菅地区に伝わったのではないか、と地元で言われています。
- 菅地区
- 稲田堤駅(南武線)・京王稲田堤駅(京王相模原線)のあたり。住所は川崎市多摩区、菅・菅稲田堤・菅北浦・菅城下・菅仙谷・菅野戸呂・菅馬場。
のらぼう菜は耐寒性に優れ、栄養が豊富なことから、大飢饉の際に人々を飢餓から救ったという記録も残っています。
稲毛重成と生田緑地
稲毛重成は、源頼朝の重臣。ちなみに、畠山重忠とは従兄弟。
江戸時代に書かれた『新編武蔵風土記稿』が、稲毛重成が枡形山を城とした、と伝えています。
枡形山・枡形城跡は、向ヶ丘遊園駅(小田急小田原線)が最寄りの生田緑地のなかにあります。
おひたしがオススメ
のらぼう菜を栽培して70年以上の髙橋寛子さんが勧めてくれた調理を紹介します。
おひたしは、3〜4分茹でたら水にさらし、水気を切り食べやすい大きさに切って醤油・かつお節でつくります。また、みそ汁やベーコン炒め、 おしんこ、うどんに入れるのもおすすめです。
現在は今井紀久子さん、菅野久子さんとともに栽培されています。
収穫時期は2月下旬〜4月
ただいま、菅直売所(JAセレサ川崎 菅支店内)などで、のらぼう菜を買える時期です。ただし、日によっては販売していないことがあります。