投稿者: 歴史探偵・高丸
自分が登戸駅(川崎市多摩区)に初めて降り立ったのも40年前…1980年代の半ばであった。
- 登戸駅
- 小田急小田原線とJR南武線が乗り入れる [詳しく]
向ヶ丘遊園駅まで商店がひしめき合う
なんの用があって降りたのか?どこに立ち寄ったのか…なんてことはまったく覚えていない。おそらく、思いつきで途中下車したのだろう。そんな朧気な動機にもかかわらず、その時に見た駅前の情景だけは、しっかりと網膜に焼きついている。
南武線の改札を出ると、すぐに6~7段の短い階段が横に広がっていた。その階段をトントンと降りると、目の前はもう商店街。喫茶店にパチンコ店、そば屋に八百屋、雑多な商店がひしめき合いながら、小田急の高架側にグルっと回り込み、そのまま線路に沿って隣の向ヶ丘遊園駅まで続いていた。
駅前広場はとにかく狭かった。その狭い広場にタクシー乗り場と宝くじ売り場、駅の乗降客と街に繰り出す人たちでにぎわっていた。もちろん、路線バスが乗り入れるスペースなどない。バスに乗る人は駅から200mほど東に離れた畑の近くのバス停まで歩かなくてはいけなかった。
トンネルを抜けると、昭和の街へつづく