クリエイターやパフォーマーは、やりがい搾取の被害にあわないように注意してほしいものです。
無償ボランティアやプロボノに対して、以下をチェックすることをお勧めします。
- 誰に対して、何の役に立てるのか?
- 自分が得るものは何か?
- 依頼元は必要な情報を開示しているか?
- 依頼元スタッフの報酬とのバランスは妥当か?
未成年や「No」をいうのが苦手な人は、特に気をつけてください。
被害やダメージを感じたら、学校や家の手伝いが忙しいなど、嘘を言ってでも辞退することを勧めます。
社会貢献やSDGsを語るが本質は?
NPOや活動グループが社会貢献やSDGsをテーマに、無料または異常な少額で依頼してくる定番フレーズが「活躍のチャンス」「社会や地域に貢献できる」です。
例えば、配送業社やコンビニの商売はみんなの役に立っていますが、「社会貢献」とどう違うのでしょうか。“社会貢献の全て=無償ボランティア”が当然でしょうか。
必要とされると嬉しくなります。しかし、即答しないで、少し時間をおいて考えましょう。お金が全てではありませんが、あなたのスキルや時間を提供する意義があるのか?と。
自己利益を明確にすることは、自分勝手とは違います。
周りの人に相談するのも良い手です。ギャラの妥当性は最低賃金が参考になります。
善意の押し付けがズルズル続く
最初は納得して協力したけれど、続けるうち負担になってくることがあります。意欲がなくなってきたら、できるだけ早く伝えましょう。時間が経つほど面倒なことが増えます。
依頼者に悪気がないことが多いです。また、人当たりがとても優しいこともしばしば。これがより対処を難しくさせます。
リーダーシップがない人だと、はっきり拒絶しない限り押し付けが続きます。ボランティアなのに無理強いがあるのなら、リーダーとして不適格です。
- リーダーシップ
- 指示や指導の力量だけでなく、他人の気持ちを理解する聞く力や共感力も必要
加害者のタイプ
リーダーをしている人の学歴や社歴など経歴ではなく、今の言動で評価しましょう。
筆者も問題を感じる数人に出会っています。共通する点を整理してみました。
- 出会って日が浅いうち、年齢や恋愛などプライベートなことを聞く
- 自分の都合や価値観を押し付け、相手の事情を考えない
- 説明が下手・理解が遅いなど論理的思考が弱い
- 「性別が違うから分からない」「私の年齢にならないと気づけない」と反証できないことを言う
カルトも入り口は同じ
- プロモーション リンクを含みます
- 公式サイトへのリンクより購入や申込されると、《たまプロ新聞》に報酬が支払われます。
岩波ジュニア新書『「カルト」はすぐ隣に』(江川紹子:著)を読んでみると、カルトの入り口もやりがい搾取と似た点があると感じました。
本書には、加害者が後に反省して受刑中に書いた手記が載っています。そこには「どうすれば問題のある集団だと見分けられるか」について次のように書かれています。
彼らが本来は断定したり断言したりできないことを断定・断言していないかどうか、注意することです。
『「カルト」はすぐ隣に』3章 ある元信者の手記